大学の施設を除けば,私の臨床経験は杉並区から始まり,その後,東村山市や練馬区の教育現場に 活動の輪を広げました.臨床を始めたときは,DSMもそれほど活用されず,発達障がいについての知識も今ほどには普及していませ んでした.

 そんな中,地域の人間関係を大切にして,発達障害の分野ではSST(ソーシャルスキルトレーニング)を主軸に臨床経験を積み重 ね,多くの仲間を得て,現在も東京と大阪で活動しています.

 特別支援教育の施行に伴いSSTのニーズは徐々に高まり,複数の自治体や教育相談センターからお声がけいただき,小・中学校の 特別支援学校,特別支援学級,通常学級のそれどれにSSTを行う機会が増えました.またその成果が「児童期・思春期のSST−学 校現場のコラボレーションー」と「児童期・思春期のSST−特別支援教育編―」(共に三恵社)より出版されました.

 出版後,さらにたくさんのお声がけをいただくことに恐縮しつつも,主催者である斎藤は東京と大阪の二重生活で,すぐにお返事す ることが難しいこともありました.そこで2013年5月5日,私たちは「東京SST研究会 『飛ぶ教室』」を立ち上げ,SSTへ のリクエストなどを受け付ける窓口としました.またこのHPを通じて,私たちのSSTの個性についても説明していきたいと思いま す.

 どうぞ,よろしくお願い申し上げます.


2013年5月5日
東京SST研究会 『飛ぶ教室』 代表
千里金蘭大学 児童学科 准教授
斎藤 富由起